イーサリアムとは?

crypto
引用元:Kanchanara

時価総額2位の暗号資産

暗号資産には数々の種類が存在します。
ビットコイン以外のメジャーな暗号資産は
アルトコインと呼ばれます。

明確な基準はありませんが、
非常にマイナーな暗号資産を
日本では草コインと呼ぶこともあります。

その中でビットコインに次いで
時価総額の高い暗号資産がイーサリアムです。
アルトコインの王様と呼ばれています。


イーサリアムは
カナダ人のヴィタリック・ブテリン氏が考案し、
色々な人と協力して
2013年から開発されました。

2014年にリリースされ、
様々な改良が施され現在に至ります。
以来、価値を伸ばし続けています。


ビットコインと異なり、
イーサリアムには発行上限はなく、
無限に増え続けています。


通貨は増えれば増えるほど
1枚あたりの価値が薄れ低下します。
しかしイーサリアムは
価格を伸ばし続けています。

これはなぜなのか?
これはビットコインにはない
“スマートコントラクト”という
画期的機能が備わっているからです。

常識を超えた機能“スマートコントラクト”

想像してみてください。
もしあなたが見知らぬ人に

「1万円貸して欲しい。必ず1ヶ月後に
利子をつけて1万500円にして返す」


と言われて貸しますか?

貸すと答える人はまずいないでしょう。
返してくれる保証なんてないのですから。


しかしイーサリアムの機能である
スマートコントラクトを使えば、
上記の約束をブロックチェーン上に記録し、
確実に実行することが可能なのです。
スマートコントラクトとは、
契約の自動実行機能です。


あらかじめ取引を行う両者が合意の上で、
条件を満たした場合において、
その契約を自動で実行してくれるのです。

これは、今まで銀行が行なってくれていたほとんどの仕事が不必要になる技術です。

銀行に限らず、
契約というものは生きていく上で
何度も交わしていると思います。

そこには契約を行う両者の間に
第三者が入っているものであり、
スマートコントラクトの登場で
その仲介業務が必要でなくなる可能性が
出てきたわけです。


スマートコントラクトを利用すれば、
仲介業者などに支払っていた
手数料分が浮く金銭的メリットだけでなく
サービスの信頼や透明性の向上、
契約手続きのスピード向上などの
メリットがあるのです。


イーサリアムの登場で
様々なシステムサービスが生まれています。
これはまた別の記事で紹介させていただきます。

イーサリアムはプラットフォーム

実は正確にいうと
暗号資産名は“イーサ(ETH)”であり、
イーサリアムは分散型アプリケーションプラットフォームのことを指します。

しかし暗号資産界隈では、
通貨もプラットフォームも
イーサリアムと呼ぶことがほとんどです。

ですのでイーサリアムと聞いたら
「イーサリアムプラットフォーム上で使われる
決算サービス用暗号資産のETHのことなんだな」
と思うようにしましょう。

イーサリアムプラットフォームは、
分散型アプリケーション(DApps)を
構築するためのオープンソースの
ブロックチェーンプラットフォームです。

イーサリアムでは、
Ethereum Virtual Machine(EVM)
と呼ばれるプログラム実行環境を使用して、
スマートコントラクトの実行を
可能にしています。

これによりDApps開発者は、
独自のトークン、デジタルアセット、投票システム、オークション、ゲーム、DeFi(分散型金融)アプリケーションなどを構築できます。

実際に数々の暗号資産がイーサリアムプラットフォームを利用し作られています。
イーサリアムプラットフォームを使えば、
誰でも、もちろんあなたでも
コインを発行することができます。

すごく簡単に説明すると

イーサリアムは、たくさんの人が使うためのインターネットみたいなものです。
でも、普通のインターネットと違うのは、
イーサリアムには自分でプログラムを作れる「おもちゃ箱」があることです。
この「おもちゃ箱」の中には、たくさんの小さなプログラムが入っています。

開発者たちは、この「おもちゃ箱」に入っているプログラムを使って、自分のアプリを作ります。
たとえば、新しいコインや、オンラインゲーム、投票アプリなどを作れます。
イーサリアムは、この「おもちゃ箱」に入っているプログラムを実行することで、
開発者が作ったアプリを動かすことができます。

アプリを動かすためにETHを支払ったり、
報酬としてETHを受け取ったりすることができます。

イーサリアムが抱える問題とアップデート

  1. スケーラビリティ問題
    イーサリアムは、ブロックチェーンの規模が大きくなるにつれて、取引処理能力が制限される問題を抱えています。

    取引処理能力が低い通貨は、取引活発化した際に取引が遅延してしまうことがあります。

    これは、イーサリアムがビットコインと同じコンセンサスアルゴリズムである
    PoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)を使用しているため、
    ネットワーク全体で処理できる取引数に限界があるためです。

    PoWとは、ブロックチェーンを繋げる仕組みで、膨大な計算処理を行う必要があります。

    この仕組みによって暗号資産の取引データの改ざんが防止されています。

    この問題については、2022年の9月にイーサリアムの大型アップグレード(The Merge)が行われ、PoWからPoS(Proof of Stake:プルーフ・オブ・ステーク)というコンセンサスアルゴリズムに変更され改善されました。
    これはPoWと異なり、膨大な計算処理を必要としません。取引処理能力が向上したことにより使い勝手が良くなりました。
  2. ガス費用問題
    イーサリアムでは、スマートコントラクトを実行するために「ガス」と呼ばれる手数料が必要です。

    ガスは、取引やコントラクトの実行に必要な計算リソースのコストを反映しています。

    ガス費用が高くなりすぎると、
    小規模な取引やアプリケーションが開発されることができなくなる可能性があります。

    前述したスケーラビリティー問題により取引に遅延が生じた場合、追加でガス代を支払えば、優先的に自分の取引処理を進めてくれる機能がありました。
    それも相まって、取引混雑時はガス代がかなり高騰することがありました。

    “筆者は混雑時に行った取引1回で、最大3万円ほどのガス代を支払ったこともあります”

    これについても大型アップグレード(The Merge)により改善されガス代が安くなりました。

    さらに手数料の一部は焼却され流通されなくなる仕組み(Burn)に変わりました。
    この仕組みが実装されてから、
    取引が活発なときは、手数料の一部が焼却される枚数が、新たに発行されるETHの枚数を超えてしまい、総発行枚数が減少する事態が起きています。

    総発行枚数は減る一方で時価総額は変わらないので、1枚当たりの価値が高まります。

  3. セキュリティ問題
    スマートコントラクトのプログラミングミスやハッキングによって、イーサリアムのアプリケーションが攻撃を受けることがあります。

    例えば、DAO(分散型自治組織)の攻撃事件では、悪意のあるハッカーによって、500万ドル以上の仮想通貨が盗まれる事態が起きました。

  4. 環境問題
    前述したPoWは消費電力が非常に大きいことが問題視されています。

    これも大型アップグレード(The Merge)によりPoSに切り替わることで消費電力が99.5%も削減され、より環境にやさしい暗号資産に生まれ変わりました。

今後も行われるアップグレード

今年4月13日頃にアップグレード「Shanghai」が予定されています。

アップグレード前後は価格が乱高下しやすいので注意が必要です。


機能が良くなるから価格が上がるのでは?と思いそうですが、
一概に言えないのが暗号資産の世界です。


「噂で買われて、事実で売られる」という格言もあります。


しかし長い目で見れば価格の向上につながる可能性は高いと思われます。
「Shanghai」以降もアップグレード予定があり、引き続き目が離せません。

まとめ

・イーサリアムはビットコインにはない強み
 “スマートコントラクト”が実装されている

・開発が活発でアップデートを何度も行っており、利用しやすい通貨に生まれ変わり続けている。

・アップデートが今後も予定されており、通貨の機能改善が見込まれる

・手数料の一部が流通しないように消去される仕組みになっており、
 発行ペースが低下したり、総発行枚数が減少したりする可能性があり、
 1枚あたりの価値が高まりやすい。

・数々の暗号資産やアプリの生みの親

・今後、様々なインフラで活用が期待される

これらを踏まえ、筆者本人は投資価値が非常に高いと感じており、実際に投資しています。

イーサリアムのお話はこれで以上になります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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